「紅の豚」はPorco Rossoという題名で1995年6月21日からパリ、リヨンなど合計15館で公開されました。当時のキャッチコピーは"Un
Pilote De Lefende Porco Rosso (伝説のパイロット ポルコ・ロッソ)。
観客動員数は6万人強でヒットとはいえなかったが、フランス文部省と文化庁のもとで映画誕生100周年記念行事として組まれた「学校と映画、第2世紀の子供たち」というプログラムに選定されたことにより、現在でも子供達を対象に解説つきで上映されています。*1
尚、ブエナビスタは2004年に「紅の豚」をもう一度フランスで劇場公開する予定だといわれていますが、詳しいことはまだわかっていません。
ポルコ: Jean Reno (「グレート・ブルー」「レオン」等)
ジーナ: Sophie Deschaumes (日本製アニメの吹き替えに多く出演、劇中「さくらんぼの実る頃」も歌っている)
カーチス:Jean-Luc Reichmann (舞台俳優、コメディアン、DJ)
フィオ: Adele Carasso (当時19歳の舞台女優)
宮崎監督は「グレート・ブルー」を見て以来ジャン・レノのファンで、英語版でもレノにポルコ役をやってもらいたいと言ったといわれています。
レノは「この作品自体に私は非常に魅せられました。ポルコの姿、ポルコのストーリーが私にはとても感動的だったんです。ポルコになりきって演じました」「ポルコの顔が豚であることは僕にとっては問題ではなかった。(中略)外見にかかわらず、心は美しく、ロマンを持っている。「紅の豚」のそこが僕の心を打ちまし。」「大変すばらしい映画で、参加できてよかったと思います。音楽もとてもよて、実は一部カセットに入れて、車でよく聞いているんです」と述べています。*2
- 批評
1995年2月24日付Variety誌は、フランス語版「紅の豚」を「すべての年代の観客にとって魅力的でほろ苦い」映画と呼び、「Art
SpiegelmanのMaus(訳注:ホロコーストに関する漫画)のように、この映画は洗練された物語を語るために「単純な」絵柄をつかっている」「物語のメランコリックな傾向は特に大人が共感できるだろうが、若い観客にとって規範となるような女性キャラクターがこの映画にはあふれている」「有名なスタジオ・ジブリの製作したアニメーションは、すばらしい広がりと壮大さを持っている」としています。
- 受賞
「紅の豚」は1993年アヌシー国際アニメーション映画祭で長編映画大賞を受賞しました。
- ビデオ、DVD
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメントより発売中のDVD(4,700円)にフランス語吹替&字幕が収録されています。
ビデオ:
フランス語吹き替え版
約100フラン
発売元:Canal+
フランスはビデオの方式が異なるため、日本ではそのままこのビデオを見ることは出来ません.
- DVD:
- 199フラン
日本語 (DD 2.0)、フランス語 (DD 5.1)、ポルトガル語(モノ)音声
フランス語字幕
片層一面、ワイドスクリーン
メニュー、イメージギャラリー、チャプター
リジョンコード2(TVの方式の違いのため(PCで見る以外では)日本では視聴不可)。
発売元:Pathe/Fox/Le studio Canal +
1999年10月6日発売
*1 イラン・エングイエン、「フランスにおける宮崎アニメの歩み」、ロマンアルバムGHIBLI, pp.14−15
*2 ボイス・アニメージュ、Vol.4、1995、pp.103−106
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